外反母趾改善 STEP3|眠っている足の筋肉を目覚めさせよう
最後のSTEPは「動ける足」を「使える足」にする
STEP1では、30秒でできる足チェックで、自分の足の状態を確認しました。
STEP2では、足指を開いたり、上下に動かしたり、足根骨を含めた足全体を動かしたりしながら、26個の骨が動ける足をつくることをお伝えしました。
そして、いよいよ最後のSTEP3です。
ここからは、動けるようになった足を、
自分の筋肉で「使える足」にしていきます。
今回、特に目覚めさせたい筋肉があります。
それが、
母趾外転筋(ぼしがいてんきん)
です。
親指を開く筋肉「母趾外転筋」
母趾外転筋は、足の親指を外側へ開く働きをする筋肉の一つです。
STEP1の足チェックで、
「親指と人差し指の間が開かなかった」
「親指を外側へ動かそうとしても、ほとんど動かなかった」
という方もいたのではないでしょうか。
そんな方は、母趾外転筋をうまく使えていない可能性があります。
私はこうした状態を、少し大げさに言えば、**「運動麻痺のようなもの」**とイメージしています。
筋肉がなくなってしまったわけではありません。
でも、
「どうやって力を入れたらいいのか分からない」
という状態になっている。
だから私は、
「眠っている筋肉に、もう一度命を吹き込む」
ようなつもりで練習していきます。
最初から大きく動かす必要はありません。
まずは、
「ここに筋肉がある」「ここに力を入れる」
という感覚を取り戻すところから始めましょう。
① 母趾外転筋を目覚めさせる
まずは裸足になって、足を床につけます。
その状態で、親指を人差し指から離すように、ゆっくり外側へ動かしてみてください。
どうでしょうか?
すぐに動く人もいれば、
「全然動かない」
「どこに力を入れればいいのか分からない」
という方もいると思います。
そんなときは、手を使って構いません。
手で親指を開く方向へ少し誘導しながら、自分でも同じ方向へ力を入れてみましょう。
筋肉を触りながら動かしてみよう
ここでもう一つ、大切なポイントがあります。
親指の付け根から土踏まずの内側にかけて、母趾外転筋があります。
このあたりを指で軽く触れたり、少し押したりしながら、もう一度親指を開こうとしてみてください。
何も触らずに動かすよりも、
「ここに力を入れるんだ」
という感覚が分かりやすくなると思います。
最初は、
母趾外転筋を軽く触る
↓
手で親指を開く方向へ誘導する
↓
自分でも一緒に力を入れる
この流れを何度か繰り返してみましょう。
大きく動かすことが目的ではありません。
まずは、母趾外転筋に刺激を入れながら、
「この筋肉を使って親指を動かす」
という感覚を身体に覚えさせていくイメージです。
慣れてきたら、少しずつ手の補助を減らしていきます。
最終的には、自分の力だけで親指を開けることを目指しましょう。
② せっかくなので、小指も一緒に目覚めさせよう
親指を練習したら、反対側の小指も一緒にやってしまいましょう。
小指にも、外側へ開くために働く筋肉があります。
それが、
小趾外転筋(しょうしがいてんきん)
です。
やり方は、母趾外転筋とほとんど同じです。
小指の付け根から足の外側にかけて、小趾外転筋のあたりを指で軽く触れてみます。
そこに刺激を入れながら、反対の手で小指を外側へ開く方向へ誘導します。
そして、自分でも一緒に小指を開こうとしてみましょう。
こちらも、
小趾外転筋を軽く触る
↓
手で小指を開く方向へ誘導する
↓
自分でも一緒に力を入れる
という流れです。
親指は内側へ。
小指は外側へ。
そして真ん中の3本の指も、それぞれ離れてくる。
目指すのは、
5本の足指が扇を広げたように、しっかり開いた状態です。
STEP1では、扇形に開けるかどうかを「チェック」しました。
STEP2では、足を柔らかくして「開くための動き」をつくりました。
そしてSTEP3では、
自分の筋肉を使って、その形をつくれるようにする。
ここまでつながってきます。
③ 最終目標は「足指を開くこと」ではありません
さて、親指を開けるようになった。
小指も開けるようになった。
5本の足指が扇形に広がるようになった。
これで完成!
……ではありません。
実は、ここからがとても大切です。
私たちは、足の指を開くために足を使っているわけではありません。
足は、立ったり、歩いたり、走ったりするために使います。
だから最終的に必要なのは、
開いた足指を、体重がかかった状態でも使えること。
です。
「開く」から「踏む」へ
まず、5本の足指を扇形に開きます。
特に、親指と人差し指の間をしっかり開いた状態をつくってみましょう。
そして、その位置をできるだけ保ったまま、
親指で床を踏むように力を入れてみてください。
ここがポイントです。
親指を人差し指側へ戻しながら踏むのではありません。
親指を開いた位置に保ちながら、床を踏む。
最初は意外と難しいと思います。
「親指を開こうとすると床から浮いてしまう」
「床を踏もうとすると親指が内側へ戻ってしまう」
そんな方もいるでしょう。
それでも大丈夫です。
最初は弱い力でも構いません。
「開く」と「踏む」を同時に行う。
この感覚を少しずつ身体に覚えさせていきましょう。
なぜ「踏む」ところまで練習するのか?
歩いているとき、私たちの足には体重がかかります。
そして身体を前へ進めるときには、足指も使いながら地面を押していきます。
だから、体重がかかっていない状態で親指を開けるだけではなく、
親指を良い位置に保ちながら、そこで力を発揮できること
が大切だと私は考えています。
STEP1では、
自分の足の形と動きを知る。
STEP2では、
26個の骨が動ける足をつくる。
そしてSTEP3では、
その足を自分の筋肉で動かし、実際に力を発揮できるようにする。
「動く」だけだった足を、
「使える足」へ。
ここまでが、私が実践している外反母趾改善の3STEPです。
外反母趾改善の3STEPを振り返る
STEP1|自分の足をチェックする
まずは30秒、自分の足を見てみる。
足指は扇形に開くのか。
体重をかけると、親指の位置はどう変わるのか。
まずは自分の現在地を知ることから始めました。
STEP2|足を柔らかくする
足には片足だけで26個もの骨があります。
足指を開く。
上下に動かす。
そして、足指だけではなく足全体を動かす。
筋肉を鍛える前に、まずは動ける足をつくりました。
STEP3|足の筋肉を目覚めさせる
母趾外転筋、そして小趾外転筋に刺激を入れながら、自分の力で足指を開く。
そして最後は、
開いた親指で床を踏めるようにする。
これが今回のゴールです。
自分の足を、もう一度育てよう
外反母趾を見ると、どうしても曲がった親指ばかりが気になります。
でも私は、
「曲がった親指を元に戻す」だけがゴールではない
と考えています。
足全体が動く。
必要な筋肉を自分で使える。
体重がかかっても足を支えられる。
そして、その足でしっかり歩ける。
目指したいのは、そんな**「使える足」**です。
最初は親指がほとんど動かないかもしれません。
どこに力を入れればいいのか、まったく分からないかもしれません。
そんなときこそ、
手で動きを助けてあげる。
筋肉を触って、そこに刺激を入れてあげる。
そして、自分でも一緒に力を入れてみる。
眠っている筋肉に、もう一度命を吹き込むように。
少しずつ、自分の足を自分で動かせるようにしていきましょう。
そして最後は、
開いた親指で、しっかり床を踏める足へ。
足は、ただ身体を支えるためだけのものではありません。
自分の足で歩いて、行きたいところへ行き、やりたいことを楽しむための大切な土台です。
だからこそ、これからも長く付き合っていく自分の足を、もう一度育ててみてください。
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